先日、下記の記事を書いていて、自分の体験をひとつ思い出したのでご紹介を・・・※長文です!
もうかれこれ15年ほど前のお話になります。
友達と都内で遊んだ帰りのことです。
突然下腹部に激痛を感じ、歩けないほどになってしまいました。
その場でしばらく休むと、なんとか歩けるくらいになったので、自力で家の最寄り駅まで帰りました。
母が迎えに来てくれてましたのでそのまま夜間に診てくれている病院まで連れていってもらい診察してもらいまいしたが
「はっきりとした原因は分からないけれど、少し腹水がたまっているようなのでもっと大きな病院で診てもらってください」とのことで、
紹介状をいただき、地域でいちばん大きな病院に母に移動して連れて行ってもらいました。
内科の先生が一人、研修医の若い男性の先生二人に教えながら、私を診察しました。
「痛いですか?」「痛いです」
「何ともないみたいですが、本当に痛いんですか?」「すごく痛いです」
「痛くないのにそう言ってませんか」「痛いんです・・・」
そんなやりとりをしたのを覚えています。
そして、
じゃあしょうがないのでエコーでみてみましょう、ということになり・・・
「あ~、膵臓がちょっと小さいですね~」とおっしゃるので、原因が分かったのかと思い、
「え・・・それってどういうことですか!!!???」と私が聞くと・・・
「あ~別になんでもないです」
と・・・
ただ、研修医の二人に言ってただけでした・・・(-_-メ)
そのころにはなんとなく自分で「婦人科系が原因ではないか」と思ったので、その使えない先生に
頼んで婦人科の先生に診てもらうことになりました。
普通、夜間救急での場合、診察の科は選べないとのことで、かなり私もしつこく頼んだのを覚えています。
このような性格ですので、「悪くないのに悪いふりをしている」と思われたことが許せなかったのもあります。
そして婦人科の先生に診てもらった結果は・・・
異常なし。
その先生も「嘘ついてないで早く帰ったほうがいいよ」と私に言いました。
その頃には痛みはだいぶ和らいできていましたので、諦めて自宅に帰りました。
が、なぜか今度は胸が苦しくて息がしづらいのです。
横になるとまったくといって息ができません。
いろいろな体勢を試し、上半身を起こして座ったままの状態の方が息ができたので、その体勢で数時間眠りました。
翌朝は、何もしないと痛みはなかったのですが、歩くと振動で痛みを感じるのと、やはり息は苦しいままでした。
母に頼んで、遠くの方の大きな病院に連れて行ってもらいました。
その日は確か土曜日か日曜日。昼間でもやはり「救急外来」扱いでしたので、最初に診てくださったのは内科の先生です。
その先生に今までの経緯を言い、自分では婦人科の先生に診てもらいたいと伝えたのですが了承いただけません。
そしてその先生も一通り診察したあと、「異常ないので、性病かも知れませんね」と言い放ちました。
悔しかったですが、その可能性もゼロではないのかな?と思い、念の為検査してもらいました。
結果は・・・「違いました」。
そりゃそーーーーだろ!!と突っ込むほどは回復してなかった私ですが、
またしつこく婦人科の先生に診てもらうまで帰りませんと粘りました。
これでだめだったら諦めよう。体調も回復に向かっているし、と思っていました。
そして婦人科の先生の待つ病室に脚を踏み入れたところ・・・
「ああ、卵巣出血だね、その歩き方は。」と。
さーーーーーーーっと今までの不安が消えていくのが分かりました。
先生の言葉と口調から、痛みの原因と、大した病気じゃないということが同時に分かったからです。
その名の通り、卵巣から出血し、その血液が腹腔内にたまってるので横になると肺が圧迫されて息が苦しくなる
とのことでした。
ただ、もうその時は出血は止まっていて、血液も自然に体内に吸収されるとのこと。
結果的には「処置なし」で薬も出ずに終わりました。ちゃぽちゃぽとお腹にたまった血液は1週間ほどでなくなりました。
が、私はこの事を通じて、本当に色んなことを教わり、15年たった今でも鮮明に心に残っています。
分からないことに対して「分からない」と言えない人間がいて、自分が分からないことを正当化するために相手が嘘をついて
いると言ってしまえる人間がいるということ。もしくは相手を貶めるようなことを言う人さえいるんだと。
原因が分からないと不安になるけれど、原因が分かるだけでも半分くらい解決した気になれること。
医者にも色々いるということ。
医者に「なんでもないです」と言われても、母は私のことを信じてくれたこと。
そして、自分の「痛み」を信じること。
この件での私は、結果的には命にかかわったり、大変な病気ではありませんでした。
でも、もし「痛み」があるなら、それは他人が判断することではなく、私がその痛みとしっかり向き合わないと解決しない
と思ったのです。
みなさんも、もし「痛み」を感じたら、自分のものさしでその痛みとしっかり向き合ってください。
それは身体の痛みでも、心の痛みでも同じです。
あの一件以来、私は「痛み」と向き合うのがちょっとうまくなったような気がします。
そして、「本当のお医者さま」には最大限の敬意と感謝を持つようにしています。
「本当のお医者さま」・・・にはですが(しつこい?)。
その後、排卵のたびに少々の痛みがありますが、日常生活にはなんの影響もありません。当然何の問題もなく娘も出産できました。
15年も経つとインターネットも発達するようで、今ならグーグル先生に聞けば解決してたかもとも思います。。。
文明の力も、医学の力も、すべては道具です。
自分のものさしでうまく使いましょう!